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著者 七華妖介
販売サイト wook 七華妖介の官能小説の世界

あの2chスレ「男なんて、すぐにイッちゃう下等生物」の速攻天国逝きの手を持つ女が小説になりました。しかも、著者曰く、この作品は「一部にフィクションを 取り入れたノンフィクション」であると。当時、スレやスレ主の美紀さんのWebサイト「男をイカせることにこだわる部屋」の虜となったワタクシとしては、これは読まねばと購入してみました。

作品の概要は販売サイトの作品詳細説明の通りです。
風俗店の取材で経験豊富なフリーライターが、
2chの「男なんてすぐイっちゃう下等生物」の存在を知り、速攻天女の虜となり、
取材を口実に美紀に会ってイカせ合いをするというものです。


<目次>
序章 17p
第1章「魅せられて」 23p
第2章「接触」 22p
第3章「イカせ合い 其の一」 25p
第4章「出逢い」 25p
第5章「魅惑」 18p
第6章「悩殺」 26p
第7章「瞬殺」 44p
第8章「イカせ合い 其の二」 37p
終章 9p

※以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。
序章~第1章は、導入部分。
主人公「五十嵐直人」が働く出版社でのドタバタ劇と、スレを発見し、
チンポをバキバキに勃起させて先走りでパンツを汚しながら、
夜通し、スレに魅了されてしまいます。
スレに対する著者なりのまとめ、速攻天国逝きの女への評価が綴られています。

第2章「接触」
美紀と連絡を取り、取材を申し込むことに成功する。
歪曲にイカせ合いの体験取材を要望する主人公に、
OKを匂わす美紀。すでに焦らし責めが始まってます。

第3章「イカせ合い 其の一」
美紀とのイカせ合いに備えて、平塚のNo1風俗嬢「リカ」に会いにいく五十嵐。
「ボーナス」でリカ嬢のモチベーションを上げて対戦しますが・・・

第4章「出逢い」
取材当日、美紀の自宅で行き、部屋で待つところまで。
美紀が主人公を部屋にエスコートする様子や、部屋の描写から
美紀の人物像に迫っていきます。
ここまでが前置きでしょうか。ちょっと長いかもしれません。

第5章「魅惑」
30分早くついてしまった主人公を待たせ、
部屋着(表紙のチビTにスキニーデニムのエロい格好)に着替えて仕事を済ませる美紀。
このときから、主人公への焦らしが始まっていますが、
うかつにも「男をイカせることにこだわる部屋」をまともに読んでこなかった主人公は
美紀の手の平で踊らされはじめたことに気がつきません。
仕事を終え、取材が開始されます。
美紀との会話から、美紀の美貌、知性、好奇心、
大人と悪戯っぽい小娘が同居する性格、フェロモン・・・くぅ
若くして大企業で役職のつく仕事をする常識人の一面と、
速攻天国逝きの手を持つ女としての一面を描写し、さらに掘り下げていきます。
美紀さん、すごいイイ女です・・・

第6章「悩殺」
取材が徐々に美紀のペースになっていきます。
手の仕草や言葉で五十嵐を挑発しはじめる美紀。
この辺から、スレやWebサイトで書かれている挑発テクが展開されていきます。
男をイカせるには「視覚」「聴覚」が重要・・・くぅ。
スレ、Webサイトを読んだ面々には、目新しさは感じないかもしれません。
しかし、「取材」を乗っ取り、男を興奮させていく展開は見事です。
主人公のペニスは腹に張り付き、先走りが滲みます。
男の心理描写もすばらしい。
読んでるこっちもフル勃起です。

第7章「瞬殺」
メールでほのめかしたイカせ合いの要請
「出来る限り、突っ込んだ取材」の申し入れを問いただす美紀。
なかなかイカせ合いをさせて欲しいと言えない主人公をオトナの対応で導きます。
・・・「視覚」「聴覚」で主人公をフル勃起させ、射精手前まで追い込む美紀。
最後に、「触覚」・・・射精させるためのトリガーを引きます。
辛くもその責めに耐え抜く主人公ですが、
其の逆、「触覚」を前戯煮、「視覚」と「聴覚」でトリガーを引く美紀を前にして・・・

第8章「イカせ合い 其の二」
壮絶な射精をさせられた主人公。
その後、ベッドで美紀と「イカせ合い」をしますが・・・。
ここでも、スレやWebサイトに書かれたセックステクが高レベルで作品にされていて、
スゴいです。
主人公は美紀の手の平のうえで転がされ、性感ををコントロールされ、
快楽の前に、射精するより前に精神的に屈服させられたあと、
仕上げの大量射精へと突き上げられます。

第9章「終章」
イカせ合い後のやりとりです。
セックスでは散々男を挑発するエロすぎる女だった美紀が、
元の知的でさりげない気遣いのできるイイ女に戻ります。



******
詳しく書きすぎてしまったかもしれません。

後半以降、美紀が主人公の五十嵐を挑発、悩殺して追い込んでいく過程・テクニックは、
先にも書きましたが、スレの書き込みやHPの「効果的な男の勃たせ方」「男をイカせるトドメの一言」を
非常によく研究して書かれています。
「あ、これ読んだな・・・」というテクが随所に出てきます。それらが一連の流れの中で
高いレベルでまとめられていて、二次創作としてもすばらしい。
速攻天女の影響を受けたと思われるスレやBLOGがいくつかありますが、
他の追随を許さぬ出来栄えです。

2chのスレに「速攻天女の誘惑シーンはなかなか良く書けていてマル。ただし、小説の四分の一相当を作者の主張的なものに費やしているため、コスパは微妙。読み飛ばしができる人にしかお勧めできない。あと、速攻天女が理想化されすぎているきらいがあるので、それが許容できる人のみ。」とありますが、概ねうなずけます。
著者があとがきで、風俗の裏側や編集部の個性的な面々を描いてみたかった、と述べていますが、それが前半の前置きの長さになっているようです。

Mな読者をターゲットにした作品の構想もあるようで、今後に期待したいと思います。



******
ところで、スレを発見した当初、ワタクシはこの作品の主人公と同様、夜通し勃起しっぱなしで
速攻天女の書き込みを読んでしまったわけですが、そんな当時を思い出しました。

当時、すでにイカせ合いをしたら男は女に勝てないと思っていましたが、
(KLIXEN、maya、それに散々視覚と聴覚で挑発した後、
 手コキ数秒で男をイカせるAshleyを目にして、確信に変わりました)

思うがまま速攻天女の手の平の上で踊らされ、
人生で最高の屈辱と絶頂を味合わされていく男たち。
どうしても悔しくてたまりませんでした。だけれどエロくて勃起してしまう、
その男たちを介して自分まで性的に屈服させられ、虜になり、
この女とヤりたい(ヤラれたい)と思うわけですが・・・

自らの快感だけを求めるワガママなヘタレM男に
成り下がってしまっては相手にされなくなるだけ。
男女の優越を乗り越えて、性技において好奇心と向上心をもち続け、
実生活でもシャキっとしなければならない・・・
敗北してしまっても心は折れない。
メスに選ばれるオスになろうとする本能を目覚めさせる。
女に興味を持たれ続ける男を目指さなければ。

興奮して心臓をバクバクさせながら勃起してスレを何度も読み返し、
毎晩オナって射精しまくったあとに残ったのは、
そんな気持ちでした。あー、こっ恥ずかしい。

どうしてこんなことを思い出したかといえば、
この作品が、エロ部分だけでなく、
オチのつけ方も秀逸だったからだと思います。
なにこの、妙な爽快感とモチベーションアップの仕方w


<BF度◎ オススメ度◎>

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